【日本初上陸】カスケード&アザッカホップのWCIPA完全レビュー – グリーンパインとグレープフルーツの絶妙なハーモニー
今回は、日本初上陸を果たしたブルワリーによるWCIPA(ウエストコーストIPA)をレビューします。カスケードとアザッカという二種類の個性的なホップを使用したこのビールは、グリーンパインとグレープフルーツの爽やかな風味が特徴です。海外の人気ブルワリーによる本格派WCIPAの魅力に迫ります。
WCIPAの基本情報
- ビアスタイル: WCIPA(ウエストコーストIPA)
- ブルワリー: 日本初上陸の海外ブルワリー
- 使用ホップ: カスケード、アザッカ
- 特徴: グリーンパインとグレープフルーツの風味、長く続く苦味とドライな後味
- 入荷時期: 2022年10月初旬
- インポーター: ナガノトレーディング
- 購入場所: 目白田中屋
【初心者向け解説:WCIPAとは】
WCIPA(West Coast IPA)は、アメリカ西海岸で発展したIPA(インディア・ペール・エール)のサブスタイルです。特徴としては、強い苦味とホップの香りを持ちながらも、ドライでクリアな後味が特徴的です。東海岸で人気の「ニューイングランドIPA(NEIPA)」や「ヘイジーIPA」が濁りと柔らかな口当たりを特徴とするのに対し、WCIPAは透明感があり、苦味がしっかりと主張する傾向があります。パイン(松)、柑橘系、レジン(樹脂)のような風味が特徴的で、ビールの苦味と香りを楽しみたい方に人気のスタイルです。
【初心者向け解説:使用ホップの特徴】
・カスケード:アメリカを代表する人気ホップで、グレープフルーツやパインのような柑橘系の香りが特徴です。アメリカのクラフトビール革命の先駆けとなったホップで、多くのIPAやペールエールに使用されています。
・アザッカ:比較的新しいアメリカンホップで、トロピカルフルーツ、パイン、スパイシーなノートが特徴です。特にパイナップルやマンゴーのような風味が強く、フルーティーな香りを求めるビールに広く使用されています。
どんなビール?
特徴と製法
「グリーンパインとグレープフルーツの明るいノート、長引く苦味とドライなフィニッシュで、もっと欲しくなるでしょう。」
このWCIPAは、日本初上陸を果たしたブルワリーによる渾身の一作です。古典的なアメリカンホップである「カスケード」と、比較的新しいホップ品種「アザッカ」を組み合わせることで、伝統と革新のバランスを実現しています。
特筆すべきはグリーンパインとグレープフルーツを思わせる明るい風味です。これらの爽やかな香りに、WCIPAの真骨頂とも言える「長く続く苦味」と「ドライな後味」が加わり、次々と杯を重ねたくなるような魅力を持っています。
【初心者向け解説:リコリスとは】
リコリス(甘草/Licorice)は、マメ科の植物から抽出される成分で、独特の甘さと同時にスパイシーさや薬草のような風味を持ちます。欧米ではキャンディやお菓子の香料として人気ですが、日本人にはやや馴染みが薄い風味かもしれません。ビールの味わい表現では、特定のホップやモルトから生まれる、甘さと同時にスパイシーさを持つ複雑な風味を表現する際に使われることがあります。特にアニスやフェンネルのような風味との類似性があり、「薬草的な甘さ」と言い換えることもできます。
WCIPAの評価
ビールレビュー
見た目
グラスに注ぐと、黄色よりもやや濃い色合いで、わずかに濁り気のあるクリアな外観です。典型的なWCIPAらしい見た目で、完全に透明というわけではありませんが、ヘイジースタイルほどの強い濁りはありません。
香り
アロマ (鼻腔前方受動器)
グラスから立ち上る香りの第一印象は、パイニー(松のような)な香りにリコリス(甘草)の風味が混ざった複雑なアロマです。その奥には、マンゴーのような熟した甘さも感じられます。さらに掘り下げると、ドラゴンフルーツのようなトロピカルな香りも広がり、アザッカホップ由来のフルーティーな要素が印象的です。
フレーバー(鼻腔後方受容器)
口に含んだ後に鼻に抜ける香りでは、リコリスの特徴がより強く感じられます。さらにミントのような清涼感と、グレープフルーツの皮を思わせるやや苦みを伴った柑橘系の香りも広がります。WCIPAの特徴であるホップの複雑な表情がよく表れています。
味わい
【初心者向け解説:ダンクとは】
ビールの味わい表現において「ダンク」(dank)とは、やや湿った、重い、濃厚な印象を表す言葉です。特に、マリファナに似た草っぽさやレジン(樹脂)のようなニュアンスを持つホップの香りを形容する際によく使われます。アメリカンホップの一部、特にシムコーやコロンバスなどに見られる特徴で、「重厚でやや湿った樹脂感」と言い換えることができます。ビール愛好家の間では、この独特の複雑な風味を持つIPAが「ダンキー」(danky)と呼ばれ、一定の人気を集めています。
口当たり
口に含んだ瞬間、水のように自然な印象があります。アルコールの冷たさも感じられますが、不快なアルコール感はなく、むしろ清涼感として作用しています。
コクと質感
アルコール由来の冷たさからはじまり、次第に青りんごや桃のようなフルーティーな風味が広がります。苦みは徐々に強くなっていきますが、決して過剰ではなく、心地よい軽やかさを保っています。
舌の上に含むとリコリスを思わせる冷たさが目立ち、その冷涼感は日本酒の吟醸香や青りんごのようなニュアンスに近いものがあります。幼少期に母親が風邪の時に出してくれた「すりつぶしたりんご」を思い出させるような懐かしさもあります。注目すべきは、WCIPAとしては珍しくダンク(湿った重さ)がかなり控えめな点で、爽やかさが全面に出ています。
飲み込む瞬間
飲み込む際には、わずかなダンク感が現れます。すりつぶしたりんごをそのまま飲み込むような、果実の皮の感触と風味が特徴的です。
後味
長く残る後味には、かすかなタバコのようなニュアンス、リコリス感、マーマレードを思わせる苦みがあります。また、パンの耳のような穀物感も感じられ、全体として非常に心地よい余韻です。このバランスのとれた後味は、「良質なWCIPAを飲んだ」という満足感を与えてくれます。
全体的な印象
輸入されてから時間が経過していることもあり、やや酸化の影響でリコリス感が強めに感じられる部分はありましたが、それでも非常に美味しいビールでした。もし完全に新鮮な状態で飲めれば、感動するレベルの味わいだったと想像できます。
このブルワリーのビールをぜひ現地で飲んでみたいという気持ちにさせられる一杯でした。また、缶に余裕を持たせず目一杯の量が充填されていた点も、ブルワリーの誠実さを感じさせました。
缶の底の部分
缶の底に沈殿していた部分にも注目してみると、モルトの甘さとリコリスが混ざり合った香りが特徴的でした。本体よりもやや刺激的な味わいで、風味が凝縮されている印象です。
WCIPAを楽しむポイント
- 温度: 7-10℃程度のやや冷え過ぎない温度が香りを楽しむのに最適
- グラス: IPAグラスやチューリップ型グラスで香りを集めるように
- 鮮度: WCIPAは特に鮮度が命!できるだけ製造日の新しいものを
- マリアージュ: スパイシーな料理、チーズ、バーベキューなどと相性抜群
- 飲み比べ: NEIPAやヘイジーIPAと比較すると違いを楽しめます
まとめ:本格派WCIPAの魅力
日本初上陸のブルワリーによるこのWCIPAは、カスケードとアザッカという二種類のホップの特性を見事に引き出した本格派の一杯です。グリーンパインとグレープフルーツの爽やかな風味と、長く続く心地よい苦味のバランスが絶妙で、WCIPAというスタイルの魅力を存分に味わうことができます。
やや酸化の影響が見られましたが、それでも十分に楽しめる品質の高さは、このブルワリーの実力を証明しています。輸入クラフトビールを探している方や、本格的なWCIPAを体験したい方には、ぜひ試していただきたい一品です。
【輸入クラフトビールを楽しむコツ】
海外からのクラフトビールは、輸送や保管の過程で鮮度が落ちることがあります。できるだけ信頼できる専門店で購入し、製造日や入荷日を確認することをおすすめします。特にホップの香りを楽しむIPAは、鮮度の影響を受けやすいので注意が必要です。酸化によってリコリス風味や紙のような風味が強くなることがありますが、これは必ずしも保管の問題だけでなく、長距離輸送の影響も大きいため、ある程度は仕方のない部分でもあります。現地で飲むのが理想ですが、それができない場合は、輸入後なるべく早い段階で購入し、冷蔵保存して早めに飲むのがベストです。
↓2022年のクラフトビール関係まとめたふるさと納税記事を書いたので、よかったらみてください。↓
楽天で買えるオススメクラフトビール情報定期更新してるので、みてください!
コメント