【コラボ限定】2nd Story × DD4D FARMHOUSE 2X4 完全レビュー – 愛媛産はだか麦とブレット酵母が織りなす熟成型ファームハウスエール
徳島県の2nd Story Ale WorksとDD4D Brewingのコラボレーションで生まれた「FARMHOUSE 2X4」は、愛媛県産はだか麦を使用したローエール製法の特別なファームハウスエール。ABV7.0%という飲みごたえと、乳酸菌・セゾン酵母・ブレット酵母の複雑な発酵が生み出す、サワーグミのような爽やかな酸味が特徴。熟成により味わいが変化する、時間と共に楽しめる一本です。
この記事でわかること
- 「FARMHOUSE 2X4」の特徴的な醸造方法と味わい
- ローエール製法とブレット酵母の基礎知識
- セゾンビールとファームハウスエールの違い
- 熟成による味わいの変化と楽しみ方


DD4Dとのコラボビール!two fingersで飲んでとてもおいしかったので買いました!ブレット酵母系なので、時間経過を気にせずに買えるのもうれしいワン。

ブレット酵母は時間が経つと味わいが変化するのが特徴だよ。熟成させながら楽しめるビールだから、入手できたのはラッキーね。
FARMHOUSE 2X4の基本情報
スタイル | Farmhouse Ale (Raw Ale) |
---|---|
ABV(アルコール度数) | 7.0% |
IBU(苦味) | 超低程度 |
SRM(色の濃さ) | 5-7(明るい黄金色) |
炭酸ガス含有量 | 2.6 |
麦芽 | ピルスナー、小麦、サワーモルト、愛媛県産はだか麦 |
ホップ | エクイノックス |
酵母 | 乳酸菌、セゾン酵母2種、ブレタノマイセス酵母ブレンド |
副原料 | オレンジピール |
製法 | ローエール(煮沸なし、低温殺菌) |
【初心者向け解説:ローエール(Raw Ale)とは】

ローエール(Raw Ale)は、通常の煮沸工程を省略して、代わりに低温殺菌(約80-85℃で30-60分)で不要な微生物を除去する北欧発祥の伝統製法ホプ!煮沸しないことで、より深いモルトの風味とふくよかなボディが残り、タンパク質も多く残存するホプ!歴史的には薪の節約のために発展した技術で、現代では個性的な味わいを求めて採用されるホプ!
醸造者からのコメント
新作ファームハウスエールです! Farmhouse 2×4は、DD4Dブルーイングとの2度目のコラボレーションです。 2月にDD4Dのクルーが私たちの醸造所を訪れ、愛媛のはだか麦を持って来てくれました。 その小麦とピルスナーモルトを使い、ローエールを造りました。 そこに乳酸菌、2種類のセゾン酵母、ブレタノマイセス酵母のブレンドで発酵させました。 最後に柑橘系のホップ、エクイノックスでドライホッピングを施しました。
ローエールは煮沸しない代わりに麦汁を低温殺菌し、不要な乳酸菌や酵母を死滅させています。 これはビールにボディと奥深いモルトの風味を引き出す技術と言われていますが、 乳酸菌、酵母、ホップの組み合わせによるしっかりとした酸味と柑橘系のアロマとフレーバーにより、ボディやモルト感は感じられずとても飲み易く感じます。 このビールは、レモン、柚子、柚香(ゆこう)の香りが特徴的です。 酸味に加えて、飲み終わりにほんのりとした甘みがあるので、まるでサワーグミのよう。 ビールが温まるにつれて、小麦がより分かりやすく感じられ、熟成発酵により始まりつつある酵母のファンキーな味わいもほんのりと楽しめます。
塩味のあるこってりとした料理に合わせると、ビールの酸味により重たさを感じさせず相性よく楽しめます。 今回はバッチの半分のみで、残りは熟成させ、ブレット酵母をより引き出すために保管し、 2024年にリリースする予定です。
出典: 2nd Story Ale Works公式サイト (確認日: 2025年7月1日)
テイスティングレビュー
👃 香り(アロマ)
シトラス・芳香剤・ホップのパイン・小麦由来の少しのスパイシーさ。複雑なエステル。
👅 味わい
- 🍺 苦味: ⭐☆☆☆☆ (1/5) – 超低程度、ほとんど感じない
- 🍯 甘味: ⭐⭐☆☆☆ (2/5) – 飲み終わりにほんのりとした甘み
- 🍋 酸味: ⭐⭐⭐⭐☆ (4/5) – 乳酸由来のさわやかな酸味
- 💪 ボディ: ⭐⭐☆☆☆ (2/5) – 軽めだが水よりは重み感がある
🎯 特徴的な風味
パイン、レモングラス、少しの馬小屋、ほんの少しだけ砂糖漬けにしたマンゴー。ナッツ系のたんぱくな香り。胡椒や山椒のようなスパイシーさ。

酸味って苦手なんだけど、これは大丈夫かワン?

記事の説明によると「サワーグミのよう」と表現されているから、このビールの酸味はレモンやグレープフルーツのような爽やかさがあるみたいね。刺激的な酢のような酸味とは違うから、好みによるところもあるけど試してみる価値はあるかも。
口当たり・質感レビュー
口当たり: 違和感のないやさしさ。水よりもボディがあるものの、限りなく水に近い。
コクと質感: たんぱくで重みがあるものの、ローエールにしては軽い。ローエールによくある白濁感は控えめで透明。美しさがある。舌の上で転がすと、サワービールのような酸味が強くなってくる。これとオレンジピール由来の酸味がマッチしてとても気持ちいい。
飲み込む瞬間: 水のようにひっかかりなく落ちていったのちに、オレンジピール由来の心地いい酸味が鼻を通る。さわやか。
後味: レモングラス系の酸味が長く口の中にのこる。
瓶底: ブレット酵母とオレンジピール、マーマレード感と酵母の生臭さがまじりあっている。
全体的な印象
ごくごく飲める爽快セゾンのようで、乳酸菌由来の酸味も強い。複雑な味わいとごくごく系を両立していてすごいと思った。めちゃくちゃおいしい。

さわやかごくごく系でとてもおいしそうワン!どんな料理と合わせるのがいいの?

記事によると、「塩味のあるこってりとした料理に合わせると、ビールの酸味により重たさを感じさせず相性よく楽しめます」とあるよ。唐揚げやフライドチキン、カルパッチョなどの魚料理、チーズプレートなどと合わせると、ビールの酸味が油や塩味をさっぱりさせてくれそうね。
購入情報
📍 購入場所
酒ハウスモリモト(徳島)
購入時期:2023年12月
ブルワリー情報
2nd Story Ale Works
この建物、一見、車庫のように見えますが、実は本当に車庫だったんです! ブルワリーを始めるに当たって、早く場所を見つけないということで、ここに決まりました。当時、車庫の2階は使われておらず、実家の敷地内なので、もちろん家賃無料です。ブルワリー向きの建物ではなかったので、使えるようになるにはかなり手間暇かかりました。
出典: 2nd Story Ale Works公式サイト (確認日: 2025年7月1日)

ブルワリーの始まりが車庫だったなんておもしろいワン!タップルームはあるの?

2024年2月の段階ではタップルームはなかったみたいだけど、近々オープンする予定と公式サイトに書かれていたよ。車庫から始まった小さなブルワリーが着実に成長している好例ね。
よくある質問
Q: このビールは長期保存できますか?
A: ブレット酵母が使用されているため、時間をかけて熟成させることで味わいが変化します。公式説明によると「バッチの半分は熟成させ、ブレット酵母をより引き出すために保管し、2024年にリリースする予定」とのことで、適切な環境(冷暗所)で保存すれば熟成による風味変化を楽しめます。
Q: 一般的なセゾンとの違いは何ですか?
A: このFARMHOUSE 2X4は、乳酸菌・2種類のセゾン酵母・ブレタノマイセス酵母のブレンドで発酵させ、愛媛県産はだか麦とピルスナーモルトを使用し、ローエール製法で造られています。通常のセゾンより酸味が強く、熟成により味が変化する点が特徴です。
Q: 初心者でも楽しめますか?
A: 「サワーグミのよう」と表現される爽やかな酸味と柑橘系の香りが特徴で、一般的なビールとは異なる味わいです。酸味に抵抗がなく、新しい味わいに挑戦したい方にはおすすめ。少量から試してみるといいでしょう。
ビアスタイル解説
【初心者向け解説:セゾンとファームハウスエール】

セゾン(Saison)は「季節」を意味するフランス語で、もともとベルギーの農家が夏の季節労働者のために醸造していたビールホプ!爽やかで軽快な飲み口、フルーティな香りとスパイシーなキャラクターが特徴ホプ!発酵度が高く(アテニュエーション90%以上)、ドライな飲み口になるのが伝統的なスタイルホプ!
【初心者向け解説:ブレット酵母とは】

ブレット酵母(ブレタノマイセス酵母)は野生酵母の一種で、通常の酵母(サッカロマイセス)では分解できない複雑な糖も発酵させる能力があるホプ!時間とともに味が変化し、最初はフルーティーだけど、熟成すると革のような「ファンキー」な香りに変化するホプ!ベルギーのランビックやアメリカンワイルドエールで使われ、pH3.8-4.2の環境でも活動できる特殊な酵母ホプ!
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日本でも手に入りやすいセゾンビールから始めて、徐々にブレット酵母系のビールに挑戦していくのがおすすめだよ。専用グラスを使うと香りがより楽しめるね!
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📚 参考情報
本記事の事実確認に使用した信頼できる情報源:
- 2nd Story Ale Works 公式サイト – https://2ndstoryale.jp/ (確認日: 2025年7月1日)
- 2nd Story Ale Works Instagram – https://www.instagram.com/p/Cwwdg4av92Q/ (確認日: 2025年7月1日)
- 日本地ビール協会 ビアスタイルガイドライン – https://beertaster.org/beerstyle/beerstyle2204_j.html (確認日: 2025年7月1日)
※情報は予告なく変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
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