[ヘイジーの聖地]NYC ビール巡り旅行

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りほ

ITエンジニア兼ビアジャッジ

IT技術とビール愛を融合させた活動を展開中。日本のビアジャッジ資格保持者として2024年JGBAでの審査経験あり。現在はシアトル拠点で、日米のクラフトビール文化を比較しながら、情熱を注いでいます。趣味でビール関連アプリの開発も行っています(詳細はGitHubにて)。

ブルワリー向けにWebサイト刷新、SEO対策、AIを活用したペルソナ分析、プロンプトエンジニアリングなど、IT知識を活かしたサポートが可能です。「ブルワリーの魅力が正しく伝わる世界」を目指して、純粋な情熱でクラフトビールを応援しています。ビールとテクノロジーの融合についてご興味があれば、お気軽にご連絡ください🍻


訪問日: 2025年6月13日〜15日 | 記事公開: 2025年6月

2025年6月、3日間でNYCとHudson Valleyのクラフトビールシーンを巡る旅に出ました。Other HalfからSuarez Family Brewery、Root + Branchまで、アメリカンクラフトビールの最前線を体験。このレポートでは、訪問した各ブルワリーの特徴、実際に飲んだビールの詳細分析、そして車なしでの効率的な移動方法まで、すべて実体験に基づいて徹底解説します。

この記事でわかること

  • NYCとHudson Valleyの必訪ブルワリー9箇所の詳細レビュー
  • 各ブルワリーの代表的なビールと醸造技術の特徴
  • 車なしでのHudson Valley移動実践ガイド(Amtrak + Uber戦略)
  • 3日間の実際の費用内訳と時間配分(総額約$370〜470/人)
  • 具体的なタイムテーブルと各ブルワリーの滞在時間

旅行費用の完全内訳

まず、実際にかかった費用を全て公開します。3人で旅行したので、1人あたりの費用を計算しています。

3日間の総費用(1人あたり)

  • 宿泊: Hilton New York Times Square West(2泊分、割り勘)
  • Day 1移動費: 空港→マンハッタン、NYC地下鉄(クレジットカード直接タッチ)
  • Day 2移動費: Amtrak往復 + Uber 3箇所巡り チップ込み約$100($33/人)
  • Day 3移動費: マンハッタン⇔クイーンズ $76($25/人)、電車とバス中心、一部Uber $150-200($50-67/人)
  • 食事: 朝食 Ess-a-Bagel、Fidens併設キッチン(ルーベンサンド、オニオンリング)、Night School Pizza
  • ビール代: 各ブルワリーで$15-30程度/人

推定総額: $370-470/人(宿泊・移動・食事・ビール込み、3日間)

りほくん
りほくん

Hudson Valleyの移動費が予想より安く済んだのが大きかった。レンタカーだと駐車場代やガソリン代、さらに飲酒の問題もあるからね。

NYCクラフトビールシーンの魅力とは

ニューヨークのクラフトビールシーンは、アメリカンクラフトビール文化の縮図です。ブルックリンを中心に、伝統的なアメリカンIPAから実験的なサワーエール、そしてヨーロッパスタイルのラガーまで、多様なアプローチを持つブルワリーが密集しています。

ホプくん
ホプくん

NYCエリアは、アメリカンクラフトビール革命の震源地の一つホプ!特にブルックリンは2010年代から多様なスタイルを生み出してきた重要な場所なんだホプ!

りほくん
りほくん

今回は4日間で12箇所のブルワリーを巡ってきたよ。それぞれの個性と醸造哲学を体験できた素晴らしい旅だった。

Day 1(6月13日金曜): ブルックリンの革新的ブルワリー巡礼

初日はブルックリンを中心に、NYCクラフトビールシーンを代表する4つのブルワリーを訪問しました。

Day 1 タイムテーブル

  • 7:48 AM: EWR空港到着
  • 〜11:00 AM: Hilton New York Times Square West チェックイン/荷物預け、朝食(Ess-a-Bagel, 831 3rd Ave)
  • 12:00 PM: Other Half Brewing – Centre Street
  • 2:00 PM: Threes Brewing
  • 5:00 PM: Kings County Brewers Collective (KCBC)
  • 8:00 PM: TØRST
りほくん
りほくん

早朝到着だったけど、Ess-a-Bagelで朝食を取ってから動き出せたのが良かった。NYC地下鉄はクレジットカードで直接タッチできるから、メトロカード購入の手間がなくて楽だったよ。

Other Half Brewing – Centre Street: オーツ麦発芽による革新的口当たり

基本情報

  • 住所: 195 Centre St, Brooklyn, NY 11231
  • 訪問時間: 12:00 PM
  • 滞在時間: 約1.5時間
  • SNS投稿: Twitter

NYC到着後、最初に訪れたのがOther Half Brewingのセンターストリート店。ブルックリンを代表するこのブルワリーは、常に革新的なアプローチでビール醸造の可能性を追求しています。タップルームは明るく開放的で、週末の昼間は地元の人々で賑わっていました。

飲んだビール: Castaways – DIPA(Double IPA)

このビールの最大の特徴は、オーツ麦発芽(Malted Oats)を使用した革新的な醸造方法です。通常のオートミールスタウトで使われる未発芽のオーツ麦とは異なり、発芽させることで全く新しい質感を生み出しています。

ホプくん
ホプくん

オーツ麦を発芽させることで、通常の未発芽オーツより複雑な糖化が進んで、独特の「とろとろ」した口当たりが生まれるホプ!これはβ-グルカンという多糖類が関係していて、スムーズでクリーミーな質感を作り出すんだホプ!

りほくん
りほくん

実際に飲んでみると、その違いは明らか。一口目から、まるでシェイクのような滑らかさが口全体を包み込むんだ。

味わいの特徴:

  • 口当たり: 驚くほど滑らかで「とろとろ」した質感
  • 香り: トロピカルフルーツ、特にマンゴーとパッションフルーツが前面に
  • フレーバー: 紅茶のような繊細なニュアンスが隠れている
  • 苦味: DIPAながら苦味は控えめ、ホップの香りが主役
ルネちゃん
ルネちゃん

トロピカルで甘い香りなのに、飲んだ後はすっきりするワン!これなら何杯でも飲めそうだワン♪

技術的発見: オーツ麦発芽による口当たり向上は、今後のIPA醸造において重要なトレンドになる可能性があります。従来のヘイジーIPAの濁りによる口当たりとは異なる、よりクリーンで洗練されたテクスチャーを実現しています。

Other Half Brewing Centre Street のビールグラス

Threes Brewing: ブルックリンの老舗が示す安定感

基本情報

  • 住所: 333 Douglass St, Brooklyn, NY 11217
  • 訪問時間: 2:00 PM
  • 滞在時間: 約1.5時間
  • SNS投稿: Twitter

2014年創業のThrees Brewingは、ブルックリンのクラフトビールシーンを支えてきた老舗ブルワリー。派手さはないものの、確かな技術と一貫したクオリティで地元から愛されています。落ち着いた雰囲気のタップルームで、ゆっくりビールを楽しめます。

飲んだビール: Whirlwind(Hazy IPA)

このビールは、ヘイジーIPAの「教科書的」な完成度を持っています。奇をてらわず、スタイルの本質を丁寧に表現した一杯です。

味わいの特徴:

  • 口当たり: 適度な濁りによる柔らかさ
  • 香り: 柑橘系を中心に、グレープフルーツとオレンジの香り
  • フレーバー: バランスの取れた苦味と甘味
  • 後味: すっきりとしたフィニッシュ、飲み飽きない
りほくん
りほくん

「派手さはないけど確実に美味しい」というのが、このビールの最大の魅力。毎日飲みたくなる安定感がある。

Kings County Brewers Collective (KCBC): 16種類のタップが圧巻

基本情報

  • 住所: 381 Troutman St, Brooklyn, NY 11237
  • 訪問時間: 5:00 PM
  • 滞在時間: 約2時間
  • SNS投稿: Twitter

KCBCの最大の特徴は、なんといっても16種類のタップラインナップ。様々なスタイルのビールを一度に体験できる、ビール好きにとっては夢のような場所です。広々としたタップルームは、夕方になると地元の常連客で活気に満ちています。

飲んだビール: Collective Arts × KCBC Collab IPA

カナダのCollective Artsとのコラボレーションビール。両ブルワリーの醸造哲学が融合した興味深い一杯でした。

ホプくん
ホプくん

コラボレーションビールは、各ブルワリーの得意技術が組み合わさることで、通常では生まれない独特のフレーバープロファイルが生まれるホプ!

味わいの特徴:

  • 香り: 複雑なホップアロマ、トロピカルと柑橘の両方
  • フレーバー: レイヤーのある味わい、一口ごとに変化する
  • バランス: 苦味と甘味が絶妙に調和

注目ポイント: 16タップという豊富なラインナップにより、様々なスタイルを少量ずつ試せるのが最大の魅力。ビールフライトでの提供もあり、比較試飲に最適です。

TØRST: 世界クラスのビアバー体験

基本情報

  • 住所: 615 Manhattan Ave, Brooklyn, NY 11222
  • 訪問時間: 8:00 PM
  • 滞在時間: 約2時間
  • SNS投稿: Twitter
  • 注意: 治安を考慮してUber利用を推奨

Jeppe JarnitsによってキュレーションされるビアバーTØRSTは、世界中の優れたビールが集まる特別な場所。Evil Twinブルワリーとも関係が深く、NYCのビールカルチャーの中心地の一つです。洗練された雰囲気の中で、厳選されたビールを楽しめます。

飲んだビール: Holy Goat from Hudson Valley(Sour IPA)

Hudson Valleyブルワリーのサワービール。サワーIPAという比較的新しいスタイルの優れた例です。

味わいの特徴:

  • 酸味: ケトリング技法による爽やかな乳酸の酸味
  • ホップ: IPAの特徴であるホップアロマが酸味と調和
  • バランス: 酸味と苦味が互いを引き立て合う
  • 後味: さっぱりとしていて飲み疲れしない
ホプくん
ホプくん

ケトリング(Kettle Souring)は、醸造釜で乳酸菌を使って短時間で酸味を付ける技法ホプ!伝統的なサワーエールより制御しやすく、一定の品質を保ちやすいのが特徴だホプ!

ルネちゃん
ルネちゃん

レモネードみたいに爽やかで、夏にぴったりだワン!苦いビールが苦手な人にもおすすめだワン♪

Day 2(6月14日土曜): Hudson Valleyファームブルワリー巡礼

2日目は車なしでHudson Valleyへ。Amtrak Empire Serviceでマンハッタンからアルバニーまで約2.5時間、そこから各ブルワリーへUberで移動するという戦略です。

Day 2 タイムテーブル

  • : NYC Penn Station → Albany-Rensselaer駅(Amtrak Empire Service、約2.5時間)
  • 〜12:00 PM: Albany到着、朝食オプション(Iron Gate Cafe推奨、182A Washington Ave、土曜8AM-3PM営業)
  • 12:30 PM: Fidens Brewing(Albany近郊)- 併設キッチンで昼食
  • 3:00 PM: Suarez Family Brewery(Albanyから約50分)
  • 6:00 PM: Deep Fried Beer / Night School Pizza(Suarezから約15分)- 併設ピザパーラーで夕食
  • : Albany → NYC(Amtrak Empire Service)

Amtrak Empire Service 利用ガイド

予約方法:

  • Amtrakアプリまたは公式サイト(amtrak.com)で事前予約推奨
  • NYC Penn Station – Albany-Rensselaer間、1日複数便運行
  • 所要時間: 約2.5時間
  • 座席指定可能、WiFi利用可能
ホプくん
ホプくん

Amtrakは事前予約が安いホプ!当日だと料金が高くなることがあるから、旅程が決まったら早めに予約するのがおすすめだホプ!

Hudson Valley移動実践ガイド

移動ルート: NYC Penn Station → Albany → Fidens → Suarez → Deep Fried Beer → Albany → NYC

実際の移動時間と費用:

  • Albany ⇔ Suarez Family Brewery: 約50分
  • Suarez ⇔ Deep Fried Beer: 約15分(最短区間)
  • Deep Fried Beer ⇔ Albany: 約40分
  • 総費用: チップ込みで約100ドル(3箇所巡り)
りほくん
りほくん

田舎エリアでもUberは問題なく確保できたよ。事前予約の心配があったけど、その場でリクエストでも大丈夫だった。ただし、遠距離移動時はチップを25%程度にするのがマナーだね。

Fidens Brewing: ベルギースタイルの匠

基本情報

  • 訪問時間: 12:30 PM(土曜日)
  • 滞在時間: 約2時間
  • SNS投稿: Twitter
  • フード: 併設キッチンあり(ルーベンサンド、オニオンリング推奨)

Fidens Brewingは、ベルギースタイルのエールに特化した稀有なアメリカンブルワリー。ファームハウスエールとワイルドエールを中心に、伝統的な醸造技法と現代的なアプローチを融合させています。ファームブルワリーらしい穏やかな雰囲気で、ゆったりとビールを楽しめます。

飲んだビール: Biere de Table

「テーブルビール」という意味を持つこのビールは、ABV 3.5%という低アルコールながら、驚くほど複雑な味わいを持っています。

味わいの特徴:

  • 香り: ベルギー酵母由来のフェノール香、スパイシーさ
  • フレーバー: セゾン特有のドライさと爽やかさ
  • 口当たり: 軽やかだが水っぽさはない、繊細なボディ
  • 後味: さっぱりとしたフィニッシュ、何杯でも飲める
ホプくん
ホプくん

テーブルビールは元々、ベルギーで食事と共に日常的に飲まれていた低アルコールビールホプ!低いABVでも複雑な味わいを実現するには、高度な醸造技術が必要なんだホプ!

特筆すべき点: 併設のキッチンで提供されるルーベンサンドとオニオンリングとのペアリングが秀逸。ビールの繊細さを損なわず、むしろ引き立てる絶妙なマッチングでした。

Fidens Brewing のビールフライト

Suarez Family Brewery: アメリカンラガーの新境地

基本情報

Suarez Family Breweryは、今回の旅で最も印象的だったブルワリーです。ラガー専門という稀有な立ち位置で、伝統的なヨーロッパスタイルを忠実に再現しながら、独自の個性を加えています。ファームブルワリーらしい穏やかな空気と、丁寧に作られたビールへの敬意が感じられる空間。訪問者は皆、静かにビールを味わい、その品質に感嘆していました。

飲んだビール①: Palatine Pils(German Pilsner)

ドイツピルスナーの教科書的な完成度を持ちながら、Suarezならではの個性が光る一杯。

味わいの特徴:

  • 香り: クリーンで上品なホップアロマ、草原のような爽やかさ
  • 苦味: しっかりとしているが角がない、洗練された苦味
  • モルト: ピルスナーモルトの繊細な甘味
  • 後味: ドライでキレのあるフィニッシュ

飲んだビール②: Hudson Lager(Vienna Lager)

ウィーンラガーをベースにしたこのビールは、Suarezの醸造哲学が最も表れた傑作です。

ホプくん
ホプくん

ウィーンラガーは19世紀のウィーンで生まれたスタイルで、ピルスナーよりモルティで、ミュンヘンラガーよりドライなのが特徴ホプ!現代ではメキシコビールのベースとしても知られているホプ!

味わいの特徴:

  • : 美しい琥珀色、透明度が高い
  • モルト: トースティな甘味、カラメルのニュアンス
  • バランス: モルトとホップが完璧に調和
  • 飲みやすさ: 複雑さと飲みやすさを両立
りほくん
りほくん

Suarezのラガーは、「シンプルさの中の複雑さ」を体現している。一見シンプルだけど、飲み進めるほどに奥深さが感じられる。これぞ匠の技だね。

ブルワリーの雰囲気: ファームブルワリーらしい穏やかな空気と、丁寧に作られたビールへの敬意が感じられる空間。訪問者は皆、静かにビールを味わい、その品質に感嘆していました。

Suarez Family Brewery のラガー

Deep Fried Beer / Night School Pizza: カジュアルな楽しさ

基本情報

  • 訪問時間: 6:00 PM(土曜日)
  • 滞在時間: 約2時間
  • Suarezからの移動: Uberで約15分(最短区間)
  • Albanyへの帰路: Uberで約40分
  • SNS投稿: Twitter
  • フード: Night School Pizza併設(ピザとビールのペアリング推奨)

Deep Fried Beerは、Suarezの真面目さとは対照的な、楽しさ重視のブルワリー。併設のNight School Pizzaとの組み合わせで、気軽にビールを楽しめる空間です。田舎エリアながらUberも問題なく確保でき、夕食を兼ねた訪問に最適でした。

飲んだビール: Double IPA

味わいの特徴:

  • 香り: 強烈なトロピカルホップアロマ
  • フレーバー: パイナップルとマンゴーが前面に
  • ボディ: しっかりとした飲みごたえ
  • 苦味: 強いがバランスが良い
ルネちゃん
ルネちゃん

ピザと一緒に飲むと最高だワン!ホップの苦味がピザの油っぽさをさっぱりさせてくれるワン♪

Deep Fried Beer のタップルーム

Day 3(6月15日日曜): ロングアイランドとクイーンズ横断

3日目は移動時間が最も長い日となりました。Marlowe(NYC北西方向)とRoot + Branch(東のロングアイランド)という真逆方向のブルワリーを訪問したため、効率は悪化しましたが、それぞれのブルワリーの個性を体験できました。

Day 3 タイムテーブルと移動実績

  • 午前中: マンハッタン → Marlowe Artisanal Ales(電車利用)
  • 午後: Marlowe → Root + Branch(ロングアイランド、LIRR利用)
  • 追加訪問: KCBC(バス)、TØRST(Uber、治安考慮)

移動費用実績:

  • マンハッタン ⇔ クイーンズ: $76($25/人、3人割り勘)
  • LIC → Glen Cove → Copiague → Bushwick: $150-200($50-67/人)
  • 電車・バス中心の移動、Uberは治安が不安なエリアのみ使用

LIRR(Long Island Rail Road)利用ガイド

Train Timeアプリの使い方:

  1. 事前準備: Train Timeアプリを事前インストール(App Store/Google Play)
  2. チケット購入: アプリ内で出発駅と到着駅を選択、クレジットカードで購入
  3. QRコード表示: 購入完了後、チケットにQRコードが表示される
  4. 乗車: 時間指定なし、同日中の該当区間ならいつでも乗車可能
  5. 検札: 乗車中に乗務員がQRコードをスキャン、支払い済みマークが付与される
りほくん
りほくん

駅の物理チケット機はUIが分かりづらいから、Train Timeアプリを強く推奨する。時間指定がないから、予定が変わっても柔軟に対応できたよ。

Marlowe Artisanal Ales: 職人的アプローチの結晶

基本情報

  • 訪問時間: 午前中(日曜日)
  • 滞在時間: 約1.5時間
  • SNS投稿: Twitter

Marloweは、小規模ながら高品質なビールを生み出すマイクロブルワリー。職人的なアプローチで、一杯一杯に魂を込めたビール作りをしています。NYC北西方向に位置し、電車でアクセス可能。

飲んだビール: Mixed Fermentation Saison

複数の酵母と乳酸菌を使った混合発酵のセゾン。現代的なワイルドエールの好例です。

ホプくん
ホプくん

混合発酵(Mixed Fermentation)は、サッカロミセス(通常のビール酵母)とブレタノマイセス(野生酵母)、そして乳酸菌を組み合わせる技法ホプ!複雑で予測不可能な風味を生み出すことができるんだホプ!

味わいの特徴:

  • 香り: ファンキーさと果実香が共存
  • 酸味: 程よい酸味、爽やかさを演出
  • 複雑さ: 一口ごとに異なる味わいが現れる
  • ドライネス: セゾン特有の乾いたフィニッシュ
Marlowe Artisanal Ales のビール

Root + Branch: ロングアイランドの隠れた名店

基本情報

ロングアイランドのCopiagueに位置するRoot + Branchは、地元に根ざしたコミュニティブルワリー。様々なスタイルに挑戦し、高いクオリティを維持しています。LIRRでアクセス可能ですが、Marloweからは真逆方向になるため、ルート設計に注意が必要です。

飲んだビール①: Root + Branch × Suarez Family Brewery Collab Lager

前日訪問したSuarez Family Breweryとのコラボレーション。両ブルワリーの強みが融合した素晴らしいラガーでした。

りほくん
りほくん

前日にSuarezで飲んだラガーの美学が、Root + Branchの個性と融合して、新しい表現が生まれていた。これぞコラボレーションの醍醐味だね。

味わいの特徴:

  • クリーンさ: Suarez譲りの洗練された醸造
  • 個性: Root + Branchのクリエイティビティ
  • バランス: 両ブルワリーの哲学が調和
  • 飲みやすさ: 何杯でも飲める完成度

飲んだビール②: その他のビール各種

Root + Branchのタップリストは多様性に富み、IPA、ペールエール、スタウトなど様々なスタイルを楽しめました。どのビールも丁寧に作られており、ブルワリーの技術力の高さを感じました。

Root + Branch Brewing のビール

Day 3の学び: 移動効率と体験価値のバランス

この日は、Marlowe(NYC北西)とRoot + Branch(ロングアイランド東)という真逆方向のブルワリーを訪問したため、移動時間が大幅に増加しました。実態として、ブルワリー体験時間よりも移動時間の方が長くなる逆転現象が発生しました。

実際の問題点:

  • 朝の眠さ: 前日のAmtrak往復と長時間移動で疲労が蓄積、判断力が低下
  • ルート設計ミス: 地理的に真逆方向のブルワリーを同日訪問
  • 代替案の見落とし: Albany帰路でAmtrak途中下車→Uber(Marloweまで30分)という選択肢もあった
  • 治安への配慮: TØRSTへの移動は治安を考慮してUberを選択(正解だった)

改善案(次回の旅行者へ):

  • 地域別クラスタリング: 同じ方向のブルワリーを1日にまとめる
  • 体調管理重視: 前日の睡眠確保が翌日の効率に直結する
  • 時間配分: 移動時間を考慮した余裕のあるスケジュール設定
  • 代替ルート検討: Google Mapsで複数の移動手段を事前確認
  • 治安情報の事前確認: 夜間の移動ルートは事前リサーチ必須
りほくん
りほくん

正直、この日は失敗が多かった。でもそれも含めて、次回の旅行者に役立つ情報になれば嬉しい。移動効率を犠牲にしても、訪れたいブルワリーには行く価値があったと思うよ。

ルネちゃん
ルネちゃん

疲れたけど、どのビールも美味しかったから許すワン!次はもっと計画的に回りたいワン♪

車なしHudson Valley攻略法:完全ガイド

今回の旅行で最も不安だったのが、車なしでのHudson Valley移動。しかし実践してみると、Amtrak + Uber戦略は十分に実用的でした。

実証済み移動ルート

基本戦略: Amtrak Empire Service + Uber組み合わせ

  1. NYC Penn Station → Albany-Rensselaer駅: Amtrak Empire Service(約2.5時間)
  2. Albany域内移動: Uber利用
  3. 効率的ルート: Albany → Fidens → Suarez → Deep Fried Beer → Albany

実際の移動時間・距離・費用

Albany起点の各ブルワリーまでの移動:

  • Albany → Suarez Family Brewery: 約50分
  • Suarez → Deep Fried Beer: 約15分(最短区間)
  • Deep Fried Beer → Albany: 約40分
  • 総費用: チップ込みで約100ドル(3箇所巡り)
  • 推奨チップ率: 遠距離移動時は25%程度(ガス代考慮)
りほくん
りほくん

当初の予想($145-200)より安く済んだよ。田舎エリアでも事前予約なしでUberを確保できたのが大きかった。

NYC近郊電車移動のコツ

NYC地下鉄:

  • クレジットカード直接タッチで乗車可能
  • 最も簡単で推奨される方法

LIRR(Long Island Rail Road):

  • Train Timeアプリを事前インストール推奨
  • アプリでチケット購入 → QRコード表示
  • 乗車中に乗務員がチェック → 支払い済みマーク付与
  • 行き先指定のみ(時間指定なし)で柔軟性あり
ホプくん
ホプくん

駅の物理チケット機はUIが分かりづらいから、Train Timeアプリを事前にインストールしておくことを強く推奨するホプ!

NYCクラフトビール旅行の総括

3日間で9箇所のブルワリーを巡り、それぞれの醸造哲学と個性を体験できました。Other Halfの革新的なオーツ麦発芽技法から、Suarezの伝統的ラガーへの敬意、Marloweの職人的アプローチまで、アメリカンクラフトビールの多様性を実感する旅となりました。

訪問ブルワリーリスト(9箇所)

Day 1(4箇所):

  1. Other Half Brewing – Centre Street
  2. Threes Brewing
  3. Kings County Brewers Collective (KCBC)
  4. TØRST

Day 2(3箇所):

  1. Fidens Brewing
  2. Suarez Family Brewery ⭐(今回のハイライト)
  3. Deep Fried Beer / Night School Pizza

Day 3(2箇所):

  1. Marlowe Artisanal Ales
  2. Root + Branch

今回の旅で学んだこと

醸造技術について:

  • オーツ麦発芽による革新的な口当たり向上技術
  • ラガー専門ブルワリーの存在意義と品質へのこだわり
  • 混合発酵による複雑な味わいの創出
  • コラボレーションによる新しい表現の可能性

旅行計画について:

  • 車なしでもAmtrak + Uber戦略で十分実用的
  • 地域別クラスタリングの重要性
  • 体調管理が旅行効率に直結する
  • 時間配分と移動効率のバランスが重要
りほくん
りほくん

NYCとHudson Valleyは、アメリカンクラフトビールの多様性を体験するのに最適な場所だった。次回はもっと計画的に、より多くのブルワリーを訪れたいね。

ホプくん
ホプくん

アメリカのクラフトビールシーンは常に進化しているホプ!新しい技術と伝統的な手法が共存して、素晴らしいビールが生まれ続けているんだホプ!

ルネちゃん
ルネちゃん

どのビールも美味しかったワン!次はどこに行くのか楽しみだワン♪

次回への展望

今回訪れることができなかったブルワリーも多数あります。特に以下のブルワリーは次回の訪問リストに入れています:

  • Interboro Spirits & Ales(ブルックリン)
  • Fifth Hammer Brewing(クイーンズ)
  • Torch & Crown Brewing(マンハッタン)
  • Transmitter Brewing(ブルックリン)

また、より効率的なルート設計と、各ブルワリーでの滞在時間の最適化も課題です。


これから行く人のための実践チェックリスト

旅行前の準備(1ヶ月〜2週間前)

  • ☐ Amtrakアプリをインストール、アカウント作成
  • ☐ Train Timeアプリをインストール(LIRR用)
  • ☐ Uberアカウント確認、支払い方法設定
  • ☐ 各ブルワリーの営業時間を公式サイトで確認
  • ☐ Google Mapsでルートを事前シミュレーション
  • ☐ 宿泊先をマンハッタンに予約(ブルワリーアクセス重視)

出発前の確認(1週間前)

  • ☐ Amtrak往復チケット購入(早期予約がお得)
  • ☐ 訪問ブルワリーのSNSで臨時休業チェック
  • ☐ クレジットカードの海外利用設定確認
  • ☐ 予算の最終確認($370-470/人を目安)
  • ☐ 地域別クラスタリングでルート最終調整

旅行当日のTips

  • ☐ NYC地下鉄はクレジットカード直接タッチでOK
  • ☐ Uberのチップは25%程度(遠距離時)
  • ☐ 各ブルワリーで滞在時間1.5-2時間を確保
  • ☐ 併設フードがあれば活用(Fidens、Night School Pizza)
  • ☐ 夜間の移動は治安を考慮してUber優先
  • ☐ 前日の睡眠確保を最優先(翌日の効率に直結)
りほくん
りほくん

このチェックリストは、実際に失敗した経験から作ったもの。特に「地域別クラスタリング」と「体調管理」は本当に重要だよ。

ホプくん
ホプくん

事前準備をしっかりしておけば、当日はビールを楽しむことに集中できるホプ!アプリのインストールは絶対に忘れないでホプ!



Albany周辺の食事ガイド(Day 2参考情報)

Hudson Valley旅行の拠点となるAlbanyには、ビール巡りの合間に立ち寄れる優れたレストランがあります。

朝食(Fidens訪問前)

Iron Gate Cafe ⭐⭐⭐⭐⭐

  • 住所: 182A Washington Ave, Albany, NY 12210
  • 営業: 土曜 8:00AM-3:00PM
  • 評価: 4.6★(800+件)、TripAdvisor Albany #2位
  • 人気メニュー: John Denver Plate、ラズベリーブリー・フレンチトースト
  • 注意: 非常に人気、オンライン待ちリスト推奨
Iron Gate Cafe の朝食

昼食オプション

推奨: Fidens Brewing併設キッチン

  • ルーベンサンド、オニオンリング
  • ビールとのペアリング最適
  • ブルワリー訪問と同時に済ませられる

代替案: Albany Ale & Oyster

  • 住所: 289 New Scotland Ave, Albany, NY 12208
  • 営業: 土曜 12PM-10PM
  • 特典: ハッピーアワー $2オイスター、$20ロブスターロール
  • 評価: 4.7★(500+件)

夕食

推奨: Night School Pizza(Deep Fried Beer併設)

  • ピザパーラー併設
  • ビール巡りの締めくくりに最適
  • ビールとピザのペアリングを楽しめる
ルネちゃん
ルネちゃん

Fidensのルーベンサンドとオニオンリングは最高だったワン!ビールと一緒に食べると幸せだワン♪


アメリカのクラフトビール探訪記

現在シアトル在住の筆者が、本場アメリカとカナダのクラフトビールシーンを巡る旅の記録を公開しています。ロサンゼルスの人気醸造所からポートランドの隠れた名店、バンクーバーのユニークなタップルームまで、北米各地のブルワリー訪問レポートを発信中。地元でしか味わえない限定ビールや醸造家との対話など、北米のビール文化を深掘りしたコンテンツはこちらのカテゴリーページからご覧いただけます。

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