📋 ファクトチェックノート:本記事の情報は2026年4月時点の公式サイト・Untappd・BeerAdvocate等の公開データに基づいて作成しています。営業時間・ビールラインナップ等は変動する場合があります。訪問前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
※筆者は未訪問です。Untappd・BeerAdvocate・Redditの現地レビューと公開データに基づく紹介記事です。
🏆 受賞歴・評価データ
Jack’s Abby Craft Lagersの受賞歴やUntappd評価、BeerAdvocateスコアなどの詳細データは、当サイトのブルワリーデータベースでご覧いただけます。
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🍺 1本だけ飲むなら
🍺 1本だけ飲むなら: Hoponius Union(India Pale Lager / ABV 6.7%) — Untappd 3.8/5・69,000+レーティング。IPAのホップ感とラガーのクリーンさが融合した、Jack’s Abbyの哲学を体現する一杯。
📌 得意分野: アメリカ初のラガー専門クラフトブルワリー。Untappd 3.77(110万+チェックイン)。558種以上のビールをリリース。デコクションマッシング・シュパンドゥング・開放発酵などドイツ伝統技法を駆使。Antenna America経由で日本上陸済み。
IPAブーム真っ只中に「ラガー専門」で勝負した3兄弟の物語



2011年、アメリカのクラフトビール業界はIPA一色でした。その中で、ドイツのジーベル醸造学校とドゥーメンスアカデミーで本格的にラガー醸造を学んだJack Hendler(マスターブルワー)は、兄弟のSam(CEO)とEric(財務担当)と共に「ラガーだけでクラフトの頂点を目指す」という挑戦的な決断をします。
その信念は「デコクションマッシング、シュパンドゥング(spunding)、開放発酵——ドイツの伝統技法に代替手段はない」というJackの言葉に集約されています。実際にJack自身が語っているように、「デコクションマッシュビールの麦芽の強さ、発酵度の向上、そして感じられるフルボディ感には、私たちの経験上、代替手段がありません」。この哲学が、558種以上のビールすべてに貫かれています。
📍 ブルワリー基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Jack’s Abby Craft Lagers(ジャックスアビー クラフトラガーズ) |
| 所在地 | 100 Clinton Street, Framingham, MA 01702, USA |
| 創業 | 2011年 |
| 創業者 | Jack Hendler(マスターブルワー)、Sam Hendler(CEO)、Eric Hendler(財務) |
| 親会社 | Hendler Family Brewing(2024年にWormtown Brewingを買収) |
| コンセプト | アメリカ初のラガー専門クラフトブルワリー |
| 年間生産量 | 約40,000バレル / 67,000平方フィート施設 |
| スタイル | Helles / IPL / Baltic Porter / Schwarzbier / Rauchbier / Doppelbock 等 |
| Untappd | 3.77/5(1,110,000+ チェックイン / 241,705 ユニークユーザー / 558 ビール) |
| BeerAdvocate | 3.95/5(310 レーティング) |
| 公式サイト | jacksabby.com |
| 日本での購入 | Antenna America |
ドイツ伝統とアメリカ革新の融合 — Jack’s Abbyの醸造哲学
Jack’s Abbyの醸造所を理解するには、まず創業者Jack Hendlerのバックグラウンドを知る必要があります。Jackはシカゴのジーベル醸造技術学校(Siebel Institute)とドイツ・ミュンヘンのドゥーメンスアカデミー(Doemens Academy)で醸造学を修めた、アメリカでは珍しいラガー醸造の専門家です。
その技術力を象徴するのが、世界最古の醸造所ヴァイエンシュテファン(Weihenstephan)とのコラボレーション。ヴァイエンシュテファンが外部ブルワリーとコラボしたのは、創業以来わずか2回目。つまり、Jack’s Abbyは約1,000年の歴史を持つドイツの名門が「一緒に造りたい」と認めた数少ないブルワリーの一つなのです。

Jack’s Abbyでは以下のドイツ伝統技法を全ビールに採用しています:
- デコクションマッシング:マッシュの一部を煮沸して戻す伝統技法。手間はかかるが、麦芽の風味とボディが格段に向上
- シュパンドゥング(Spunding):発酵タンク内で自然炭酸を生成。きめ細かい泡立ちを実現
- 開放発酵:伝統的なオープンファーメンターを使用。酵母のキャラクターをより豊かに引き出す
- 長期低温熟成:ラガーの語源「Lagern(貯蔵)」の通り、時間をかけてクリーンな味わいに仕上げる
🍻 代表ビール紹介 — 4つのフラッグシップ
House Lager(ヘレス / ABV 5.2%)
Jack’s Abbyの「日常のビール」。ミュンヘンヘレスをベースに、デコクションマッシングで引き出された豊かな麦芽感とクリーンな後味が特徴です。派手さはないものの、ラガー醸造の基本技術がすべて詰まった一杯。レビューでは「こんなにシンプルなのに、こんなに奥深いビールがあるのか」と評されています。
Hoponius Union(India Pale Lager / ABV 6.7%)
Jack’s Abbyの代名詞であり、India Pale Lager(IPL)というスタイルを広めた立役者。Untappd 3.8/5・69,000+レーティングという驚異的な数字が示す通り、IPAのホップ感とラガーのクリーンさを高次元で融合させた一杯です。シトラスとパインのアロマが華やかに香り、しかし後味はラガーならではのスッキリとしたキレ。「IPAファンにラガーの素晴らしさを伝える架け橋」とも評されています。

Framinghammer(バルティックポーター / ABV 10%)
2014年ワールドビアカップ金賞受賞の実力派。地名Framinghamにちなんだ名前の通り、地元を代表する一杯です。バルティックポーターはラガー酵母で発酵させる黒ビールで、チョコレート・コーヒー・ダークフルーツの複雑なフレーバーを持ちながら、ラガーならではの滑らかさとクリーンな後味。バレルエイジドやバニラ、コーヒーなどのバリエーションも展開されています。
Smoke & Dagger(Black Lager / ABV 5.8%)
ラオホビール(燻製ビール)とシュヴァルツビア(黒ラガー)を融合させた、Jack’s Abbyらしいクリエイティブな一杯。スモーキーなアロマとローストモルトの風味がバランスよく、ドイツの伝統スタイルをアメリカ流にアレンジしています。レビューでは「他では飲めない唯一無二のビール」と高評価を得ています。
🏅 受賞歴 — 14メダルの実績
Jack’s Abbyは主要コンペティションで計14メダルを獲得しています。特筆すべきは2014年ワールドビアカップ(WBC)でのFraminghammer金賞。世界最大規模のビアコンペで金メダルを獲得したことは、ラガー専門ブルワリーとしての実力を世界に示した瞬間でした。
| 年 | 大会 | メダル | ビール |
|---|---|---|---|
| 2014 | World Beer Cup | 🥇 Gold | Framinghammer(Baltic Porter) |
| 2013 | Great American Beer Festival | 🥇 Gold | Mass Rising(German Pilsner) |
| 2021 | International Beer Cup | 🥇 Gold | – |
| 2014 | World Beer Cup | 🥉 Bronze | – |
| 2012 | Great American Beer Festival | 🥉 Bronze | – |
| 2018 | Great American Beer Festival | 🥉 Bronze | – |
上記以外にも、BBC(Boston Beer Competition)、EBS(European Beer Star)、AIBA(Australian International Beer Awards)などで複数のメダルを獲得しており、合計14メダルに上ります。
🌐 現地レビュー・口コミ — 「アメリカ最高のラガー専門ブルワリー」

Untappd(3.77/5 / 1,110,000+ チェックイン)
- 241,705人のユニークユーザーが評価 — ラガー専門ブルワリーとしては異例の規模
- 558種のビールをリリース — 「ラガーだけでこれだけのバリエーションを出せるのか」という驚きの声が多数
- Hoponius Union単体で69,000+レーティング — IPLスタイルの金字塔
BeerAdvocate(3.95/5 / 310 レーティング)
- 「the premier lager-only craft brewery in the US」(アメリカ最高のラガー専門クラフトブルワリー)と評される
- Framinghammerのバレルエイジドシリーズは特に高評価で4.2以上のスコアを獲得
Reddit(r/beer / r/CraftBeer)
- 「almost perverse for choosing lagers during the hazy IPA craze — and succeeding」(Hazy IPA全盛時代にラガーを選ぶなんて反逆的 — でも成功している)
- 「If you want to understand what craft lagers can be, Jack’s Abby is the answer」(クラフトラガーの可能性を知りたいなら、Jack’s Abbyが答えだ)
- タップルームの雰囲気も好評で、「Beer Hall(ビアホール)」スタイルの広い空間で、ドイツの食文化とマッチしたフードメニューも楽しめると報告されています
Hendler Family Brewingへの進化 — 2024年Wormtown買収
2024年、Jack’s AbbyはマサチューセッツのWormtown Brewingを買収し、親会社をHendler Family Brewingとして再編しました。これはHendler兄弟が「ラガー専門」という軸を守りながらも、ファミリーブルワリーとしてポートフォリオを拡大する戦略的な一歩です。

🛒 日本での購入方法
Jack’s Abbyのビールは、Antenna America(アンテナアメリカ)が正規輸入しています。アンテナアメリカはアメリカンクラフトビールの専門インポーターで、オンラインショップや取扱い酒販店で購入可能です。
- Antenna Americaオンラインショップ:antenna-america.com
- 取扱い酒販店:全国のクラフトビール専門店(Antenna America取扱店一覧を参照)
- ビアバー:都内・大阪を中心に、アメリカンクラフトビール専門のビアバーで樽生が飲めることも

❓ よくある質問(FAQ)
Q. Jack’s Abbyはなぜラガー専門なのですか?
A. 創業者のJack Hendlerがドイツのジーベル醸造学校とドゥーメンスアカデミーで本格的なラガー醸造を学び、アメリカのクラフトビール市場にラガーの奥深さを伝えたいという信念から、2011年にアメリカ初のラガー専門クラフトブルワリーとして創業しました。
Q. Jack’s Abbyの代表的なビールは何ですか?
A. 最も有名なのはHoponius Union(India Pale Lager, ABV 6.7%)で、Untappd評価3.8/5、69,000以上のレーティングを獲得。他にもHouse Lager(ヘレス)、Framinghammer(バルティックポーター、WBC Gold 2014)、Smoke & Daggerなどが人気です。
Q. Jack’s Abbyのビールは日本で買えますか?
A. はい。Antenna America(アンテナアメリカ)が正規輸入しており、同社のオンラインショップや取扱い酒販店で購入できます。
Q. デコクションマッシングとは何ですか?
A. マッシュの一部を取り出して煮沸し、本体に戻すことで段階的に温度を上げるドイツ伝統の糖化技法です。Jack’s Abbyでは全ビールにこの手法を採用しており、麦芽の濃厚さ・発酵度・ボディ感が向上すると説明しています。
Q. Jack’s Abbyの年間生産量はどのくらいですか?
A. 約40,000バレル/年(約4,700キロリットル)です。67,000平方フィートの施設で醸造しており、2024年にはWormtown Brewingを買収し、親会社Hendler Family Brewingとして事業を拡大しています。
Q. ヴァイエンシュテファンとのコラボビールとは?
A. 世界最古の醸造所Weihenstephan(ヴァイエンシュテファン)がJack’s Abbyと共同醸造を行いました。これはヴァイエンシュテファンにとって外部とのコラボとしてわずか2例目であり、Jack’s Abbyのラガー醸造技術がドイツの名門にも認められた証です。
まとめ — ラガーの可能性を証明し続けるブルワリー


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