最終更新日: 2025年8月20日(UTC)
日本のクラフトビール業界の最新動向をお届け
このレポートでは、2025年の日本クラフトビール市場の最新情報、注目のブルワリー、業界トレンド、競技会結果などを総合的にまとめています。ビール愛好家、業界関係者、投資家の方々に有益な情報を提供します。
市場概況
2025年 日本クラフトビール市場
市場規模 80億米ドル(約1兆2,000億円) | 年平均成長率 12.61% | 醸造所数 927箇所
日本のクラフトビール市場は継続的な成長を見せており、全国の醸造所数は10年前の約3倍に拡大しています。特に20-40歳消費者の約60%が大量生産品よりクラフトビールを好む傾向にあり、「クラフト志向」が定着。2026年10月の酒税法改正によるビール類税率一本化を控え、市場は1,000億円突破が視野に入る重要な転換期を迎えています。
最新業界ニュース(過去1ヶ月)
World Beer Awards 2025でONE’s BREWERYが銀賞受賞
ONE’s BREWERYの「KLS」がWorld Beer Awards 2025でJapan Silverを受賞し、国際的な評価を獲得。日本のクラフトビール技術力の高さが改めて証明された。
ヤッホーブルーイング×FLOWER FLOWERコラボ実現
「僕ビール君ビール」とFLOWER FLOWERのコラボ缶が発売され、楽曲「はなうた」の配信も開始。クラフトビールと音楽の新たなコラボレーション事例として注目を集めている。
横浜ベイブルーイング初の缶ビール発売
創業以来初の缶ビール4種類を発売。World Beer Cup受賞ビールを含む高品質なラインナップで、家庭での楽しみ方を提案している。
業界トレンド分析
IPAの圧倒的人気継続
検索データでIPAが最多検索ワード、Hazy IPAが急成長を見せています。West Coast Pilsnerなど新ハイブリッドスタイルも登場し、多様化が進んでいます。
ノンアルコール市場の急拡大
健康志向の高まりにより0.5%ABV以下製品が急増。チョウシ・チアーズなど複数社が参入準備を進めており、新たな成長領域として注目されています。
サステナビリティ重視
廃棄パン活用の「CRUST LAGER」(白馬村)や地元農産物とのコラボレーションが増加。環境への配慮が競争優位性となっています。
デザイン重視のマーケティング
Instagram映えする缶デザインが購買決定要因に。Teenage Brewingなど新興ブルワリーがデザイン性の高い製品で市場を先導しています。
今後のビアフェス・イベント
イベント名 | 開催日 | 場所 | 特徴 |
---|---|---|---|
けやきひろば秋のビール祭り | 9月19日〜23日 | さいたまスーパーアリーナ | 第30回記念大会、400種以上のビール |
オクトーバーフェスト2025 in 芝公園 | 9月12日〜23日 | 芝公園4号地 | 本場ドイツ公認のオクトーバーフェスト |
ベルギービールウィークエンド六本木 | 10月1日〜5日 | 六本木ヒルズアリーナ | 日本最大級のベルギービールフェス |
American Craft Beer Experience | 11月22日〜24日 | 日比谷公園 | アメリカクラフトビール体験 |
Untappd人気ブルワリーランキング(日本)
順位 | ブルワリー名 | 所在地 | 平均評価 | レーティング数 |
---|---|---|---|---|
1位 | Inkhorn Brewing | 東京都豊島区 | 4.02 | 16,852 |
2位 | UCHU BREWING | 山梨県北斗市 | 4.02 | 70,960 |
3位 | Totopia Brewery | 愛知県長久手市 | 3.99 | 14,350 |
4位 | MAHOWBREW | 沖縄県那覇市 | 3.98 | 1,309 |
5位 | West Coast Brewing | 静岡県静岡市 | 3.97 | 94,460 |
6位 | Teenage Brewing | 埼玉県比企郡 | 3.92 | 9,273 |
7位 | VERTERE | 東京都西多摩郡奥多摩町 | 3.83 | 30,827 |
注目ビール情報
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横浜ベイブルーイング
ベイピルスナー:World Beer Cup 2025金賞受賞の高品質ピルスナー。クリーンな味わいと芳醇なホップの香りが特徴で、2025年7月から缶ビールとしても発売開始。 -
ONE’s BREWERY
KLS:World Beer Awards 2025でJapan Silver受賞の銘品。独自の醸造技術により実現された複雑な味わいが国際的に評価されている。 -
ヤッホーブルーイング
僕ビール君ビール×FLOWER FLOWER:FLOWER FLOWERとのコラボ缶。楽曲「はなうた」との連動企画で、音楽とビールの新たな楽しみ方を提案。
投資・経済動向
Best Beer Japan – 7,000万円調達
クラフトビール業界のDX推進を目的とした「レン樽」サービスの開発資金として調達。業界のデジタル化を促進し、小規模ブルワリーの支援体制を強化していく方針。
将来展望
日本のクラフトビール市場は2025-2033年にかけて年平均成長率12.61%を維持し、2030年代には市場規模2-3兆円への拡大が期待されています。2026年の酒税改正により市場活性化が見込まれ、アジア太平洋地域での最高成長率予測も追い風となっています。
本レポートは2025年8月20日時点の情報に基づいて作成されています。
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